にしさん、大変おまたせしました。
それではフリービットについての議論をお願いします。
■結論
複数企業を子会社に持つIT系コングロマリット企業。ギガプライズ、フルスピード、EPARKヘルスケアによる成長牽引とアルクの買収により、2020年度の目標(売上500億/連結営業利益50億、純利益は10~18億か?)は射程圏内に入る。
投資対象としては、純利益赤字からの黒字転換期待という投資妙味があるが、多くの事業(子会社)の詳細がわからず特別損失などの発生が読みづらく不安要素も残る。評価は3.5。
■基礎情報
GMOクリック証券の分析を使います。
・その他IR資料など
■ポイント
Step1:業績の確認
・2016から売上が急成長。営業利益は横ばい、純利益は2年連続で赤字。
・B/Sは自己資本比率はそれほど高くないがキャッシュが多く健全
・2159フルスピード、3830ギガプライズの親会社。両社の5割強の株を保有。この2社を含めた複数の事業を行っている。(上図を参考)
・主力となる事業は4つ。①ブロードバンド事業(ギガプライズが牽引)、②アドテクノロジー事業(フルスピード)、③ヘルステック事業、④モバイル事業
①は賃貸マンション用ネット回線提供事業が好調。ニーズが溢れている状態。
②はDSPと呼ばれる自動広告システムの主力プレイヤー(ADMATRIX)。群雄割拠だが成長セグメント。2019は新商品を発売予定。
③ヘルステック事業は「フリービットEPARKヘルスケア」という会社が、調剤薬局をベースにした事業を展開。2018-4Qに黒字転換し今後の利益貢献を期待
④モバイル事業は独自スマホTONEなどを売り出したが苦戦
Step3:株価の確認
予想PER88.1。ただし純利益予想は営業利益の1/10となっており(2.5億)、本来の実力値の見極めが必要。
よろしくお願いします。
① 成長のイメージについて
フリービットの特筆はやはり子会社が非常に優秀であることですね。
それを過半数保持していることが第一の強みです。
ギガプライズや、フルスピード単独でも投資価値がある企業です。
①ブロードバンド事業
②アドテクノロジー事業
は個別で分析してもよいくらいです。
市場の成長性も高いです。
フリービット単独では
③ ヘルステック事業
が強みといえるでしょう。
クラウド事業は事業規模的に無視してもいいかと思います。
④ モバイル事業
は収益が見込める段階ではないのでマイナス要因としてとらえています。
各事業の収益ポテンシャルは
①15~20億
②12~20億
③5~20億
④-5~20億
※ クラウド事業が赤黒トントンとなればいい感じです。
で全て事業が堅調に進んだ場合、最大で経常利益80億程度を目指せるポテンシャルはあるものと推定しています。
そこから差っ引いて、来期売上500億営業利益50億という数字達成が見えてくるものと思われます。
今期業績見込みは営業利益25億程度ですが、先行投資分割り引く必要があり、実力的には経常35億程度は望めると思われます。