株が暴落すると、私たちは「多くの人が投げ売った」と考えます。ワールドビジネスサテライトなどの経済ニュースでも、証券会社の窓口の様子が映され「1,000株売り!」「3,000株売り!」などと売り注文が殺到したという映像が流されます。
しかしよく考えるとこれは正しい理解ではありません。株は取引なのですから、売り数と買い数は常に同数です。「3,000株売り!」の裏には必ず「3,000株買い!」がいるのです。
売ると買うは真逆の行為
売買の判断には「維持したい(売買しない)」「売りたい」「買いたい」という三つの方向性があります。「維持したい(売買しない)」という状態から売りたい気持ちが一定以上になると実際に「売る」行為に至ります。同様に買いたい気持ちが溢れて「買う」行為になります。つまり売買とは、思惑が全く逆の人同士で行われる不思議な行為なのです。
市場にはいつも真逆の声が半分ぐらいずつある
こうして改めて考えてみると、価格という調整機能を通じて、市場は「売りたい声」と「買いたい声」が半分ぐらいに維持される仕組みになっているとわかります。(もちろん厳密には「売りたいけど売る行為に至らない人」と「書いたいけど買う行為に至らない人」がいますので正確に半分ではありません)
ですので、株の掲示板などではどちらか一方の声が支配することありますが、現実はもう半分ぐらい逆の意見があると考える方が自然なのです。
どちらに乗るかはあなた次第
売りたい側になるか、買いたい側になるか。ミリオネアの「オーディエンス」を使って、周りに聞いてみてもその声は常に半々です。結局どちらを選ぶかは私たち次第であり、自分で考えて決めるしかありません。なかなか厳しいですが株式市場とはそんなところなのです。
いつも楽しみに読ませて頂いております。シュッピンが値を下げているのは、中国景気の思惑からでしょうか?