ビジネスモデル番外編です。
コメント欄で健康食品販売を中心とする企業分析の依頼を頂きましたが、なぜ健康食品が価格競争にならないのかは触れていませんでした。
面白そうな題材なのでちょっと考えてみます。
ビジネスモデル番外:「効果がある商品が無い」モデル
健康食品が価格競争にならない理由。それは冗談のようですが「どの商品も効果が無い」からです。そして、一部の購入者が「この商品だけが効果がある」と思い込むことがあるからです。
価格競争はニーズを満たすことからスタートする
そもそも価格競争が生まれるのは、ニーズを満たす商品が2品以上あることから始まります。テレビやPC、人参、大根・・・、どの商品も顧客のニーズ(テレビを見たい、食べ物が欲しい・・)を満たす商品が複数あるから価格競争が始まるのです。よく考えると当たり前です。
しかし、健康食品の場合、そもそものニーズが「食べるだけで痩せる」や「食べるだけで健康が維持される」といった実現困難なものです。このため、どの商品もそのニーズを未だに実現できていません。
ニーズが実現できていないので、お客さんは基本的にどの商品でも満足することはありません。言い方を変えると「もう少しお金を出してもいいから、ニーズを満たしてくれ」と、どの商品を買っても思っているのです。
そんな中で、一部の購入者が「効いている気がする」と思い込んでしまうことがあります。すると本当は「誰のニーズも満たさない商品」が、その人にとっては、「唯一ニーズを満たす商品」に変わるのです。つまり独占商品になってしまうのです。
つまり、健康食品に対し、
- 多くのお客さんは、「もう少しお金を出してもいいから、ニーズを満たしてくれ」
- 一部のお客さんは、「唯一ニーズを満たす商品」
と思っているということです。
ニーズを満たさない(満たせない)ことで、価格競争が起こらない。世の中には、こんな不思議な商品があるようです。もちろん、これが企業活動なのか言われると甚だ疑問ですし、投資家としては、こんな商売に関わるべきではないと思います。
はじめまして。いつもブログとても参考にさせていただいております。
銘柄分析をしていただきたく、投稿させていただきました。
M&Aキャピタルパートナーズ [6080]の銘柄診断していただけますでしょうか。
新規上場銘柄ですので、難しいかと思いますが、
ご意見お聞かせいただけないでしょうか。
宜しくお願いいたします。