企業分析依頼が一段落したので、久々にエントリです。
ここしばらく株価が下落しています。過去1年以上ほぼ切れ間なく上がり続けていたため、下落中の感情を忘れかけていましたが、こういう時はなんとも不安な気持ちが湧き上がるものです。
- 今日売ったほうが損が少なくなるのではないか
- この株にバッドニュースでも起きたのではないか
- とにかく我慢すれば、回復するはずだ
様々な気持ちが膨らみます。
サルに負ける不思議
「プロスペクト理論」という、投資の世界では有名な理論がありますが、人間は「負け」を認めるのが非常に嫌いな生き物であるため、
- 負けてる時(損が出ている時)は、損切りの確定をためらう
- 勝っている時(利益が出ている時)は、少しでもいいので早く利益確定をしたがる
という、非合理な判断をします。このため、感情に身を委ねたまま投資をすると、全く感情・思考を入れない売買(例えばサルの売買)にも負けてしまいます。
こういう下落局面で勝つために必要なのは、感情に揺れない意志を持つことです。短期トレーダーが「損切り」をルールにしているのも一つの方法ですが、私は「中期的な企業の業績見通し」を、心の拠り所にする投資スタイルをとっています。
皆さんから色々な企業分析をさせて頂いている中で、(少し申し訳ないなと思いつつ)オブラートに包まず辛口な評価をしているのは、この見通しに強い確信が持てないと、感情に勝てないと思っているからです。評価3.0程度の見通しでは、安心して長期保有できないのです。
今私が保有している株(インフォマートとM&A以外)は、どれも「成長、ビジネスモデル、割安」を満たしており、株価が下落するほど四半期決算が楽しみになる銘柄です。業績に信頼があると、株価下落も恐怖というより、バーゲンセールに見えてきます。
インデックス投資に勝つ中長期投資のために、良い銘柄を持つことは何より大切ですが、もうひとつ、下落の感情に負けない胆力が必要になります。下落に憔悴し、小さな利益を確定してしまう、感情的な投資家では、サルにも勝てません。
私の「成長、ビジネスモデル、割安」の投資スタイルは、よい企業を探しているだけではなく、サルに負けない理性的な投資をするためでもあるのです。
すぽさんお疲れ様です。
確かに最近の東京マーケットは不安定で投資家の心理にも迷いが出そうですね。
ただ、こういう時にどういった行動をとるのかで、自分が投資をしているのか、投機になっているのかが判断できる相場なのかな~、と思いますね。
極端な話、中長期投資をしているのであれば、企業の株価なんて買う時以外は全く確認しなくていいと思うんですよね。そのかわり、投資している企業のHPやIRに毎日目を通すのが、真の投資家の姿じゃないのかなと。
投資家は、株価(需給)の変化で動くのではなく、企業(業績)の変化で動くべきかと。
まあこれを実践するにはすぽさんの分析力と銘柄選別の力が必要なんですよね。
なのでこれからもよろしくお願いします。←こんな他力本願でいけるのか? ^^;汗