日本証券アナリスト協会主催 個人投資家向けIRセミナーに出展されていた「グローバルグループ」の説明会に参加してきました。参加者は100人程度で若い投資家の人たちも結構いたのが印象的でした(2~3割ぐらい?)
議事メモ代わりに、ポイントなどをまとめて置きます。
※メモをまとめただけなので、言葉の言い回しなどは正確ではありません。そのレベルの情報としてご活用ください。
説明者は以下の2名でした。
- 中正(なかしょう)さん 創業者、代表取締役
- 生川(いくかわ)さん 財務・IR担当
中正さんは創業者ですが最近社長を交代しました。今は中正さんと石橋社長の二人が代表取締役という体制になっています。
■説明内容のポイントなど
説明内容は決算説明資料と概ね同じですが、取り巻く環境などの説明もありました。
・保育無償化(2019/10~)
現在の待機児童数は約2万人と依然として高水準にある。今年10月より保育が無償化になることで、潜在的な需要が喚起されることが予想される
・成長を支える強み
人材確保(育成力)と新園開発力が強み。
人材確保については、給与水準は大きな差はないが、企業理念や職員第一の経営施策などによって採用活動がうまく行っている。新園開発力については強固な物件紹介ネットワークから年間100件超の物件紹介があり、その中から20件程度の物件を選べている。好立地、優位性のある賃借条件を確保できている。
■Q&A
Q:前年度の減損の具体的な内容は。今後もあるのか?
各園ごとの長期的な業績見通しを保守的に見直したことによる減損。今後継続的に減損を行うようなことは考えていない。
Q:業績は順調だが株価が大きく下がっている。経営者はどう捉えているのか
株価は市場が決めることだが、減損処理が大きかったのではないかと考えている。私も株主です。今後については業績を伸ばすことで、株価を伸ばすように努めていきたい。
Q:配当の予定はあるか。補助金による一時収入なので配当できないと考えているか。
配当をしないという考え方は持っているわけではない。現在は保育園を増やしていく投資期だと考えておりそちらにキャッシュを使っていくという方針。
Q:離職率の状況を教えてほしい。
保育士は離職率が高い業界ではあるが現在は10%後半。他社より良いぐらい。離職率を一桁まで下げていくことを目標としている。
Q:職園児数8500人に対して職員は3500人。職員が多いように見えるが理由を知りたい
保育士の人数は「0歳時は3人に対して1名、1歳時は6人に対して1名など」といった明確なルールが有る。またシフト(夜、土曜など)を組むことが必要でありこの人数になっている。
Q:ライクキッズネクストやJPホールディングスなど、同業に比べた強みは?
職員の採用が強い。待遇そのものは大きく変わらないが、理念への共感や職員第一への姿勢を評価してもらえていると考えている。
Q:社長交代の理由は?(セミナー終了後に個人的に聞きました)
「子ども達の未来のために」という思いで起業し、社会の要請の追い風を受けながらここまで成長してきた。今後は経営は経営のプロに任せ、私は保育現場を良くする本業に戻り、子どもや職員にとって幸せな環境づくりを支えていきたい。バトンを渡す石橋社長はアメフト部の先輩でもあり信頼できる方。よい役割分担で進められていると思う。
■感想など
2018年にこれでもかというほど下落した株ですが、2019/10から始まる保育無償化の追い風や、採用面・物件確保面の強みもあり、業績面での懸念は感じませんでした。
中正さんは40代半ばの比較的若い経営者ですが、やり手というよりも素直・実直さが印象に残る方でした。経営者交代についても「本業に戻る」と仰られたのが非常に印象的でした。中正さんにとっては経営ではなく保育現場を良くすることが目的なんでしょう。
僕が主力にするWebビジネスのようなすごく儲かるビジネスではありませんが、中正さんの雰囲気を知って中長期で応援したいと思いました。
中正さんの雰囲気がわかる記事がありました。よかったらどうぞ。
不登校経験がバネ 保育トップが貫く子供の現場主義
あの会場いつもじいさんばあさんのたまり場なんです。昨日はグローバルG、チャームケアのスター企業だったので若者多かったです。
国の方針もあって保育の需要まだまだありそうっす。
保育士さん1人で0歳児が3人見れる国の決まりが、4人とかに増えれば、入園できる子供も増え待機児童対策になるし、入ってくる補助金も増えて、保育士の給与アップ+会社の利益増加 しないかなーーと甘い考えを持ってましたーーー