ダイバーシティ(多様性)ってなんなのよ

投資から少し外れた記事です。ダイバーシティ・多様性という言葉を最近よく耳にするようになりました。しかしこの言葉を聞いても「色んな人が居るのが大事ということかなぁ」なんてモヤっと思うもののなんだか腑に落ちない、という方も多いと思います。前職でこのあたりの担当をしたことがあったので、自分なりに理解したことを記事にしてみます。

■多様性≒めんどくさい
やや突飛に聞こえる結論なのですが、多様性の本質は実は「めんどくさい」なのだと私は理解しています。例えば、夫婦関係はこの「多様性≒めんどくさい」の意味を理解する上で最適です。夫婦は違う人格同士が非常に近い距離で生活を行いますのでどうしても合わない部分が生じてきます。

お金の考え方

部屋の片付けの基準
好きな食べ物
・・・
夫婦二人の間ですら数えきれないほど様々な違い・ズレが生じますが、これらの違いは基本的には心地良いものではなく、めんどくさいものではないでしょうか。
多様性というのは要するに「あなたとの違い・ズレ」のことで、普段の生活のどこにでも発生しており、ほとんどの場合「めんどくさい」という気持ちとセットでやってくるものなのです。

■お互いに相手を尊重する
あなたとの違い・ズレに直面して、かつ、一つの方向性にまとめなければならないとき、解決手段は大きくは2つに分かれます。
「(どちらかの)無理強いをする」
「お互いが納得する方向を考える」
例えば私の家の場合だと、妻が整理整頓が得意なきれい好きで、私は男性標準レベルの雑さだったのですが、結婚当初はよくケンカをしました。
妻からすると「こんな汚い状況は許せない」と思う一方で、私は多少片付いて無くても全く気にならないので「そんな基準を押し付けられて怒られても納得いかない」となったのです。
この場合の解決法は色々あると思うのですが、私たちの場合は折衷案的に「妻の基準をやや下回る程度」あたりで落ち着きました。
私は「妻の片付けレベルは大したものだと思うので、片付け方を少しずつ勉強していく」と考え、妻は「自分の基準を押し付けず、相手の捉え方を理解する」となったのです。
これを夫婦のどちらが一方的に「無理強いをする」と、短期的には結論も出ますが、相手の不満はくすぶり続けます。
また私にとっては妻の片付けレベルは学ぶべき対象だったので、マネをしたり色々考えることでわりと整理が上手になりました。会社の仕事でもファイル・メールの整理整頓が上手になり業務効率が上がりました(やり方を聞きたければどうぞ)。前職はスタッフ職だったのですが「そこそこ仕事が早いやつ」と評価されていたように思います。

めんどくさい→相手を尊重する→違いをプラスに活かす
これがダイバーシティ・多様性の本質なのです。

■日本人には不向きな概念

海外の多くの国は、様々な人種やバックボーンが違う人がいますので「相手は私とは違う」という認識を持ちやすいですし、多様性を前提としたコミュニケーションが上手です。しかし日本は基本的に「みんな同じ」なので、「相手も自分と同じ考えなはず」という考え方をしがちで多様性のアプローチは不得意です。
背景などを詳しく言わないでも伝わるコミュニケーションを「ハイコンテクストなコミュニケーション」と呼ぶらしいですが、日本人はこういうコミュニケーションが得意です。例えば、

カーモンベイベー、アメリカ!
と書くと、何も言わないでもDA PUMPのU.S.A.のことだなと伝わるというようなコミュニケーションのことで、こういうコミュニケーションはラクですし心地よいと思います。
忖度なんていうのも日本らしい言葉ですし、日本人は議論が不得意なんて言われるのは、もともと違いが少ないことに起因しているように思います。
このあたりについては、平田オリザさんという方のこの本で学びました。面白い本なのでよかったらどうぞ


■議論は多様性そのもの
多様性の大切さを理解するという意味では、このブログの議論の場はまさにそれに当たると思います。相手と自分は違うことを前提に、お互いを尊重しながら意見を交わし、多くの意見が集まることでより理解を深める。これを実現できているわけです。
議論に参加された方はおそらく実感していると思いますが、対立する意見はちょっとめんどくさくて、でも頑張って相手を尊重し理解することで、新しい気付きが生まれたり、自分自身の成長に繋がったりします。
自分の言いたいことを言うだけでは世界は広がりません。参加いただいている皆さんの「相手を尊重する振る舞い」にはいつも感謝しています。

と言う訳で、

めんどくさい→これって成長のチャンスでは?

こんな感じで捉えられるようになれば、多様性をベースにした世界が広がります。そしてその世界はおそらく、あなたにとっても周りの人にとっても幸せだと思います。