石田四成さん、大変おまたせしました。
それではオプトランについての議論をお願いします。
■結論
iPhone/スマホの顔認証機能ニーズにより目覚ましい成長を遂げる。ここ2年程度はスマホ他機種への広がりなどが想定され順調な成長が期待できる。一方で、3年後あたりからは競合参入懸念や次の柱がうまく立ち上がるかが未知数で不安が残る。評価は3.5。
■基礎情報
GMOクリック証券の分析を使います。
・その他IR資料など
・みんなの運用会議の記事
■ポイント
Step1:業績の確認
・17年12月に上場。2017に2倍以上の売上成長、3倍以上の利益成長。
→何があった?
・B/Sは並。2017の上場でキャッシュと純資産の部が厚くなった。
・光学薄膜形成装置を主力とする。
・2017の急成長の理由は、iPhoneへの採用によるもの(上記記事より)。ガラスへの薄膜形成技術などで高い技術があり、その他転用の可能性が広がる。
Step3:株価の確認
予想PER28.7でやや割高
■石田四成さんへの質問
まとめた時間を取れないので、一つずつコメントさせてください。
まず、①の成長イメージについてです。
オプトランの2017年12月期の有価証券報告書によると、appleとの取引が184億円、成膜装置販売額の55%と過半数をしめています。2017年度の急成長はこれが主要因だと考えます。オプトランは装置販売だけではなく、光学薄膜の製造ノウハウや技術サポートまで、通常の保守点検を越えたソリューション提供型のサービスを売りにしているとのことなので、appleとの関係はスマホが世の中からなくならない限り継続すると思います。
他方、appleを追従するサムスンやファーウェイ、その他の中華系スマホメーカーも複数のカメラや赤外線センサを搭載するなど、今後も需要の強さはオプトランの成長速度を上回る速さで拡大すると思います。オプトランは上海に工場を増設するなど、積極的な規模拡大の対策を打っていますし、社長をはじめとする経営陣が中国出身であることからも、中華戦略にも長けていると思うので、年率20% から30%くらいの成長は充分可能性があると思います。中長期的には自動運転技術が成長のドライバとして下支えすると思います。ただ、そうは言っても半導体製造装置なので、永続的に装置を買い換えるとは考えにくく、買い替え需要と維持・保守点検費用だけで、企業として成長路線を維持できるのか、そのあたりに不安を感じているので、すぽさんのご意見を伺いたいところです。
余談ですが、みんなの運用会議というサイトで山本潤氏が詳細なレポートを書かれてます。完全な主観ですが、質実剛健そうな社屋とか、堅実な経営者なのだろうと想像します。