のんびりマンさん
■基礎情報
・予想PER 18.0
売上 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | |
ALL | 712.35 | 825.64 | 902.68 | 910.00 | |
日本 | 337.96 | 365.51 | 385.03 | ||
米州 | 156.64 | 197.39 | 223.06 | ||
欧州 | 152.62 | 178.81 | 203.01 | ||
アジア | 45.55 | 61.13 | 68.88 | ||
その他 | 19.57 | 22.78 | 22.67 | ||
営業利益 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | |
ALL | 63.20 | 96.49 | 142.71 | 150.00 | |
日本 | 46.46 | 78.08 | 109.35 | ||
米州 | 9.67 | 8.40 | 7.02 | ||
欧州 | 8.21 | 12.37 | 27.12 | ||
アジア | 1.17 | 2.33 | 3.50 | ||
その他 | 0.37 | 1.37 | 0.88 | ||
営業利益率 | 2012 | 2013 | 2014 | ||
ALL | 8.9% | 11.7% | 15.8% | ||
日本 | 13.7% | 21.4% | 28.4% | ||
米州 | 6.2% | 4.3% | 3.1% | ||
欧州 | 5.4% | 6.9% | 13.4% | ||
アジア | 2.6% | 3.8% | 5.1% | ||
その他 | 1.9% | 6.0% | 3.9% | ||
利益割合 | 日本 | 70.5% | 76.1% | 74.0% | |
米州 | 14.7% | 8.2% | 4.7% | ||
欧州 | 12.5% | 12.1% | 18.3% | ||
アジア | 1.8% | 2.3% | 2.4% | ||
その他 | 0.6% | 1.3% | 0.6% | ||
売上成長率 | ⇒2013 | ⇒2014 | |||
日本 | 8.2% | 5.3% | |||
米州 | 26.0% | 13.0% | |||
欧州 | 17.2% | 13.5% | |||
アジア | 34.2% | 12.7% | |||
その他 | 16.4% | -0.5% | |||
利益成長率 | ⇒2013 | ⇒2014 | |||
日本 | 68.1% | 40.0% | |||
米州 | -13.1% | -16.4% | |||
欧州 | 50.7% | 119.2% | |||
アジア | 99.1% | 50.2% | |||
その他 | 270.3% | -35.8% |
■ポイント
Step1:業績の確認
・売上は約900億で大きい。基本的には大人の体格。
・2013より売上・利益率が急拡大
→フリクションは数年前からヒットしているはずだが、どう考えるか
・B/Sは並。2013からの好業績でキャッシュに余裕ができてきた
Step2:事業内容・ビジネスモデルの確認
・文房具の老舗メーカー。なんといってもフリクションのヒットが大きい。消えるペンは他社からもたくさん出たが、研究の積み重ねで商品力に大きな差が生まれ、このセグメントではほぼ独占状態。
・日本で営業利益率が急騰(28.4%)。この現象は売上構成が「替芯中心にシフト」しているという以外説明しようがない。
・成長面は大人の体格なので多少のヒットでは急成長できない。一番の期待は欧米でのフリクションのヒット→替芯シフトによる利益向上だが、売上・利益構成を考えると期待しすぎるわけには行かない。
・アフタービジネス型のビジネスモデルは今のところ機能し高収益に。ただし「カミソリの替刃」と同様にスイッチングコストが低いため、楽観は禁物。
Step3:株価の確認
予想PER18.0で、普通の水準。
のんびりマンさんのコメントを転記します。
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もともと海外売上比率の高い同社ですので、足元円安での利益底上げは当然としても、「フリクション」関連製品の浸透が業績好調の根底にあると考えています。
主力の「フリクション」については、貴ブログでもご指摘の、①アフタービジネス型、かつ④トップシェア型の両方が当てはまるのではないでしょうか。
①アフタービジネス型の要因ですが、、何といっても替え芯の存在。使い勝手が非常に良いので、依存性は高く、さらにインクがすぐなくなります。
④トップシェア型の要因ですが、雑貨店の文房具売場を見れば、または仕事場の同僚の手先を見れば一目瞭然です。この業界で完全に独占的地位を勝ち得たと感じられます。
上記のおかげで、単品の利益率は非常に高いようです。同社の売上高総利益率が約5割とのことなので、「フリクション」はさらに上を行くかなりの高利益率(おそらく7割ぐらい)だと思われます。
さらに、「フリクション」関連商品において、ターゲットの幅が目下広がってきております。もともとボールペンタイプのフリクションはビジネスマンがターゲットでしょうが、ここにきて、女性をターゲットとした「フリクションスタンプ」が発売されました。出足好調のようでツイッターなどでは「休」マークの売り切れや再入荷など、連日呟かれております。
以上、依存性が高く独占的で高利益率なフリクション関連商品の販売数量の増加と種類の拡大が、今後数年にわたり、同社の利益拡大に貢献するものと考えております。
株価は右肩上がり、今のところ不安要素は円高以外に思いつきません。
長くなりましたが、すぽさんの見解をお教えいただければ幸いです。