「A:PER10の普通の株」と「B:PER20の高成長株」、この2つなら一体どちらを買うべきでしょうか。私は投資初期はAだと思っていたのですが、投資経験を重ねるうちにBだと考えるようになりました。
Aを選択していた頃の理由はこうです。
- PER10は市場の中でも極めて割安であり、これ以上下がる理由は少ないから安全
- PER10で高成長株があればそれに越したことはないが、PER20の高成長株ではPER10になるリスクがあるので下がるまで待つべきである
こんな思いでAの株を約7割、Bの株を3割ぐらい持っていました。上昇期待していたのは当然Aです。
ところが5年ぐらいの投資結果は自分の予想を裏切るものでした。
- Aの株「下がることはあまりないが上がることもなかった」
- Bの株「グッドニュースをきっかけに、多くが上昇」
こんな感じで明確に分かれました。保有したBの例としては0322カンシーフ、2319蒙牛乳業、4751サイバーエージェントなどです。Aの株としては2866中海コンテナなどです。
これを通じて解ったことは
「株はPER20に収斂するわけではない。その企業の成長力を見込んでPER10、PER20、PER30、PER40など幅のある評価になる」
「株価上昇の源泉は企業のグッドニュースであり、高成長株はその機会が多い」
ということです。
お買い得な株としてはAもBも同じようなものだが、グッドニュースの多さから、PER10→20の評価になるより、PER20→30,40の評価になることが多いということです。また、AよりもBの方がそもそも成長していますので同じPERを維持したとしてもBの方が株価は上昇するわけです。
というわけで、PERは低いに越したことはないが、その企業が成長するかどうかの方が重要。PER20の株を買えば下落リスクは増えるが業績予想が間違わなければ大きな被害はないはずなので、企業分析に力を入れろということです。
長々書きましたが、やっぱりグレアムよりバフェットだねということですね。