「ついに買いました!ビットコイン!!」(第一商品のCMの体で)
投資をされている方ならご存知かと思いますが、ビットコインはブロックチェーンと呼ばれる堅牢なテクノロジーを使った仮想通貨です。何ともいかがわしい商品ですが、思うところがあって購入してみました。(メインPF外です)
本質的な価値はもちろんゼロ
ゼロイチ(bit)に価値があるわけがありませんから、ビットコインの本質的な価値はゼロです。私が持っているビットコインを他の人も価値があると思いこみ、商品などの本当に価値があるものと交換してくれるから、価値があるものとして振舞っているだけです。これはお金やゴールドなどと同じ構造であり、その本質は共同幻想です。
お金の価値とは実は「プラットフォーム」
お金やビットコインには本質的な価値はありませんが、ではなぜお金やビットコインは使われて(信頼を得て)いるのでしょうか。それは商品同士をつなぐ「プラットフォーム」としての役割を果たしているからです。今の経済活動はお金無しには当然成り立ちません。お金が商品に価格をつけ、それによって商品同士の合理的な取引を可能にしており、そのプラットフォーム提供の対価としてお金にも価値があると認められているという構造です。
参考:お金について
ビットコインは広がるか
通貨に求められる最も重要な2つの機能は以下です。
①偽物が作れないこと
②受け渡しが容易であること
ビットコインはこの2つを満たしており、かつ、②については今の通貨より優秀です。ビットコインといえば海外送金手数料の安さが注目を浴びますが(数円しかかかりません)、これは送金行為に基本的に電気代(ビットコインのリスト更新リソースなど)しか必要ないからです。
まだ日本ではモノを買えるようなところはほとんどありませんし通貨がどこまで広がるかはわかりませんが、既に時価総額的には1兆円を超えています。
http://gigazine.net/news/20160613-crypto-currency-market-capitalizations/
ビットコインはバブルの仕組みを内包する
ビットコインは発行量の上限が決められているという特徴があります。私はこれは通貨としては大きな欠点だと思っています。
考え方としては金(ゴールド)と同じということで、一見良さそうに聞こえるのですが、言い方を変えると、インフレ調整機能を備えていないということです。お金は価値(経済)の影であり、ビットコインがさらに広がり、ビットコイン経済圏が大きくなったら、ビットコイン自体も大きくならざるを得ません。通貨量が増えないのであれば値上がりを通じて大きくなるしかなく、つまりバブルの仕組みを内包しているということになります。
以下はビットコインのチャート(ドルベース)です。
今の使われ方で1兆円分ぐらいになったわけですが、仮に今の10倍の経済圏を支えるほど広がれば、ビットコインは10倍に値上がりするのが自然です。また、チャートが右肩上がりになれば、当然投機目的の人たちも増えてきますので、まさに絵に描いたようなバブルが起こる可能性もあります。(既に1兆円までバブルを育てたと見ることもできます)
というわけで、「何の価値もないバブル内包装置」に、あなたならいくらベットしますか。
※投資(これは投機ですね)は自己責任ですのでくれぐれもご注意ください。
いつも思うのですが第一商品の広告に出ているこのおじさんは
何者なのでしょう。 どことなく大橋巨泉に似ていますね