前回の記事のコメント欄でバイシュウシタインさんから紹介頂いた本です。「成長、ビジネスモデル、割安」の方針のうち、ビジネスモデルについて私が考えていることがほぼ同じトーンで書かれており非常に驚きました。
ビジネスモデルの重要性に関する主張は同じ
この本でのビジネスモデルの重要性についての主張は以下のようなものです。下が私の記事です。
「堀とは長い時間をかけて構築されてきたビジネス上の構造であり、模倣することは非常に難しい」
ビジネスモデルはお客さんのニーズと密接に繋がって偶発的に生まれます。モデルごとの基本的なニーズがあり、これらのニーズがあるからビジネスモデルが生まれるという関係になっています。Link
「騎手(経営者)ではなく馬(ビジネスモデル)に賭けろ。経営陣も大事だが、堀を持つことの重要性にははるかに及ばない」
経営者、ビジョン、戦略、市場環境、営業力、技術力、コストダウン力、ビジネスモデル・・・企業の業績に影響を与える要因は山ほどありますが、これらのうち最も重要なのは、①市場環境、②ビジネスモデルだと考えています。Link
「ネットワーク効果は非常に強力。MSオフィスの競合製品「Open Office」は無料でまずまずの出来であるのに関わらずシェアを取ることができない」
「OpenOffice 0円、MS Office 15,000円」
驚くことに多くのお客さんがこの2つの商品を比較し、MS Officeが欲しいと思うのです。プラットフォームの力とは、それほど強力なものなのです。Link
このブログを始めた理由は「私の言いたいことが書かれているのを見かけたことがない」ことだったのですが、この本を読んでいたらもしかしたらブログを始めなかったかもしれません。それぐらい似た主張です。
堀(ビジネスモデル)の4つのパターン
著書では堀が生まれる4つのパターンが紹介されています。どれも詳しく書かれており参考になります。
①無形資産(特許、行政認可など)
②顧客の乗り換えコスト
③ネットワーク効果
④(シェアなど独自の優位点による)コストの優位性
私が紹介している「アフタービジネス型」「地域独占型」は書かれていませんね。
「成長」の重要性は書かれていない
ビジネスモデルの捉え方がほぼ同じである一方で、「成長」の重要性やA→Sといった考え方は全く触れられていません。著者はモーニングスターの出身でそこでの分析視点をベースに書かれているため「儲かる企業」に強い関心がある一方で「儲かる株」には関心が薄いのかもしれません。
A→S投資の方は少し前の記事で書いた「ウォール街のランダムウォーカー」の方に書かれていますので、この2つを足すと私の投資法になりそうです。
ご興味があればどうぞ。(もしかしたら私のブログで十分かもしれませんが・・・)
衝動買いしました。
読むのが楽しみです!