これまでこのブログの中で「成長、ビジネスモデル、割安」の3点が重要だと何度も書いてきました。基本的にはこの3つ全てを満たす株だけを買うべきですが、この3つには多少濃淡というか、優先順位があると思っています。
成長 > ビジネスモデル > 割安
です。
優先順位を考えるために、以下の3つの例を考えてみます。
(記号は、成長・ビジネスモデル・割安の順です)
- △-○-○
⇒成長は0~3%、安定したビジネスモデル、PER10というイメージです。
日本の優良企業に多いパターンかもしれません。こういう株は下限が安定しているため、安心して購入できるのですが、いつまで経っても市場から評価されないことが多いです。
小幅でも増収増益なら良いのですが、間違って減益になったりすると、株価が下限に張り付き、そこからいつまで経っても抜け出せないこともあります。 - ○-△-○
⇒成長は10%程度、はっきりとしたビジネスモデルは無し、PER10~15ぐらいのイメージです。
ビジネスモデルが無いということは、競争激化に耐えれないということであり、利益が激減する可能性を持っています。長期投資家にとっては大きなリスクが有るということです。
競争がそこそこのうちは問題ありません。決算が発表され、投資家から評価されれば、PER20以上に跳ね上がる可能性もあります。 - ○-○-△
⇒成長は10~15%程度、ビジネスモデルも優秀、PER20~25ぐらいのイメージでしょうか。
こういう株は、市場では「花形」と認識されていることでしょう。短期的には2~3割下がることはありますが、良い決算が出るとすぐPER20~25に戻ります。
また、企業が成長しているため、3~4年も経つと5割ぐらい大きな会社になり、株価が同じなら、PERが13~17ぐらいまで下がります。つまり、企業の成長が割高分を吸収してくれるということです。
こう考えると良さそうなのは3⇒2⇒1ではないでしょうか。つまり「成長>ビジネスモデル>割安」ということです。
私も含めた多くのバリュー投資家は、ビジネスモデルや割安を重視し、成長の視点を軽視しがちです。しかしパフォーマンスをあげるためには、これらの2つよりも、「成長」を1番に持っていく必要があります。
バフェットさんは
「普通の企業を格安で買うよりも、優れた企業を相応の価格で購入すべき」
といっていますが、同じ話だと思っています。
蛇足ですが、△ではなく×だったらどうなるかも記載しておきます。
(記号は、成長・ビジネスモデル・割安の順)
- ×-○-○⇒株価はジリ貧のまま
- ○-×-○⇒利益が出ないため、不安定なB/Sに。場合によっては倒産もありうる。
- ○-○-×⇒バブル。普通の価格に下がった株はバブルには戻らない。
という訳で、3つのうち1つでも欠けていたらアウトです。
軽視しているというよりは、成長性やビジネスモデルより割安性の方が分かりやすいので、割安性が1番になってしまうのではないでしょうか?
ところですぽさんはセブン銀行ってどう思われますか?
私はなかなか強固なビジネスモデルを持っていると思うのですが。
セブンイレブンの出店に合わせて、世界中がターゲットになるのも魅力的だと思います。