いつも楽しみにしている2つのサイトでAppleの未来について意見が分かれています。
スマートフォンのいつか来た道 池田信夫blog
アップルの強さは、市場シェアではない 大西宏のマーケティング・エッセンス
私は池田信夫さんの意見を支持します。結局Appleの未来はシェアで決まるのです。
大西さんは今のAppleの凄さを、流通、委託会社を完全にコントロールしつつ垂直統合を行う開発モデル、iTunesという場の創出など、新しいビジネスモデルの創出にあるとおっしゃっています。私はそのことに全く異論はないし今現在Apple以上のすごい会社は存在しないと思っています。(もちろん、Google,Microsoft,yahooなどと比べてです)
でもでもでもでも。
結局OS(というより、いろいろな人がデータをやり取りする場)というものは、複数存在することは望まれず1つだけを選択しようという力が働き続ける性質を持っています。そしてその力は商品の善し悪しよりも「広い場である(シェアが高い)」ことが大きく影響を与え、場を1つに収斂させ結果一社の独り勝ちを生み出します。OSには基本的に複数の勝者はないのです。
今のAppleの凄さは、全てお客さんがAppleの商品を極めて高く評価していることから派生していますが、シェアが下がればOSの価値は大きく下がり今の好循環を維持できなくなります。それこそが池田信夫さんが仰っているニッチだと思います。繰り返しますがOSのシェア争いこそがコンピューターにとっての天王山なのです。
もちろんこの戦いの主役はもちろんAndroidスマートフォンメーカーではなくGoogle VS Appleです(日本メーカーにとっては寂しい現実ですが)。Googleが勝てばOS(ヨコ)の独占、Appleが勝てばコンピュータ市場(ヨコ☓タテ)の独占となりAppleは100年後の歴史にも名を残す企業になります。
ジョブズさんはそのことを最もよく分かっている人であり、だからこそ世界中が固唾を飲んでAppleの次の一手に注目しているのだと私は思っています。